ひとりごと

「特別感は、こっそりそれぞれに」という発想の転換

松本真実

「これはお兄ちゃんには秘密ね」

娘が大きくなってきて、
なにかを頑張った時とか
手伝いをしてくれた時とかに
こっそりご褒美をあげながら
かけるようになった、この言葉。

夕方まで学校の授業や習い事がある
小学生の息子より、
幼稚園児の娘の方が
私と一緒に過ごす時間が長い。
その分褒めたり
ご機嫌をとったりする時間が
たくさんあるので、
たまにそう言うようになった。

息子が幼稚園児の時は、
「妹には秘密ね」
なんてことを言う機会はなかった。
だってその時まだ娘は
1歳とかだったから、
秘密も何もわからない年齢。

二人が大きくなったからこそ
秘密が生まれるようになった。

「秘密ね」という言い方は
あまりよくないんじゃないかと
なんとなく思っていて、
以前は頻繁には使わなかった。

でもある時、
娘に秘密が生まれた分だけ
息子にもどんどん秘密を
作っていけばいいと
気がついた。

そう考えたら
後ろめたさなんて
まったくなくなった。

ワンオペ育児をしていると、
子ども一人一人の
要望をきくには
めちゃくちゃ労力を使う。

息子が学校での出来事を
話し始めると、
負けじと娘も幼稚園のことを
話し出す。

息子が「あれが食べたい!」 
と言うと
娘も「これが食べたい!」
と言う。

「うるさい!真似するな!」
などとすぐケンカになる。

二人とも
自分のことだけを見てほしいと
思っているけれど、
どちらか一人を
特別扱いすることはできない。

だったら二人ともに、
こっそり特別感をあげたらいい。
ワンオペ育児には
こういう発想の転換が
すごく便利だと思う。

最近娘に2つ作ったので、
近いうちに息子にも
秘密を2つ作らねば。

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