ひとりごと

できることを、あえてやらないのは結構つらい。

松本真実

朝から
階段で滑って
尻もちをついた娘。

登校直前に
大泣きです。

幸い
転がり落ちることもなく
足を捻ることもなく
無事だったのですが、
そこから
不機嫌モード開始。

説得を試みますが
階段に座り込んだまま、
登校時間を過ぎても
動きません。
この大忙しな
時間帯に・・・
最悪のパターンです。

「車で送れば?」
支度をしながら
マイペースに言う息子。

車で送ることは
一瞬わたしの頭にも
よぎったこと。
送ってしまえば
簡単に学校には行けます。

しかし。
車で送れるからといって、
怪我をしているわけでもない
機嫌が悪いだけの娘を
送るというのは
納得できない。
そんなことを言う息子だって
どんなに機嫌が悪くても
車で送ったことはありません。

「やだ、送らない!」

この子どもじみた返事もどうかと
あとで思いましたが、
咄嗟に叫んだわたし。

自分で自分の機嫌を
切り替えて
動くことこそ
人生の勉強になると
思うからです。

そこからは必死すぎて
どうやって娘を
説得したのか
覚えていませんが、
登校時間を15分ほど過ぎて
玄関の外までなんとか
送り出すと、
娘は
「もういい!
 部屋に入って!」
と言って
一人で歩いて行きました。

車で送ってやれば
簡単に物事が進むところを、
あえて送らない。
できることをやらない
というのは
かなりの労力を使います。

明日の学校の準備だって、
おもちゃの散らかった
部屋の片付けだって、
大人がやった方が
効率がいいに決まっている。
でもそこをやらずに
子どもに
「さあやろう」
と声がけをする。

子どもを相手にしていると
日々そういうことがあって
ヘトヘトになるのですが、
効率的なだけでは
人生って勉強にならないんだよなと
しみじみ感じています。

ちなみにこの
娘の人生勉強に使った
時間のおかげで
犠牲になったのは、
陰でこっそり
なりゆきを見守っていた夫の
お弁当(笑)
娘を説得していたら
作る時間がなくなりました。

こうなると
会社の食堂で払うことになる
昼食代は
子どもにかかる
教育費みたいなもんだな。

記事URLをコピーしました