ひとりごと

サザエさんってすごい

松本真実

昨日は朝から
病院へ行ってきました。

平日の日中や
仕事の合間を有効活用して
病院や銀行、
市役所などへ行けるのは
フリーランスの
いいところ。

病院の先生の話を
ふむふむと聞いて、
次回は半年後の受診でいい
ということになりました。
ふう、一安心。

ところが。
お会計を待っている時に
血の気が引きました。

カバンの中を見ると
財布がないのです。
やってしまいました、
サザエさんです。

財布を家に取りに帰って
もう一度支払いに
戻りたいところなのですが、

この病院は
家から車で1時間近く走った
隣県にあるのです(絶望)

というかよく考えてみると、
財布がないということは
駐車料金も
払えないので
車が出せません(絶望その2)

脳裏に浮かびました。
全力疾走で
隣県まで財布を取りに帰る
サザエさんの姿が。

ただ、たとえ車が使えたとしても
今から2時間かけて
財布を持ってくる時間はなく。

落ち込みながら
会計窓口に行って
事情を説明すると、
支払いは後日でも
大丈夫とのこと(ホッ)
優しい担当の方が
「大丈夫ですよ、
 誰にでもあることですから。
 ではこちらの書類に
 記入していただけますか」

病院への
借用書のようなものを渡され
そこに書いてあった金額は
「220円」

220円!
220円のために私はまた後日
往復2時間も
時間を使わなければ
いけないのか。

いくらフリーランスの
利点を生かすと言っても
時間がもったいなさすぎる。
心で泣きながら
220円のために
人生で初めての
拇印を押しました。

でも窓口を後にしながら、
ちょっと待てよ?と。

220円くらいなら
車の中に
転がっているんじゃないか?

そう気づいた途端
駐車場へ向かって
猛ダッシュする
サザエさん。

ドアを開けて
すべての小物入れや
ダッシュボードを
探してみると、
なんと
700円も見つかったのです!

「あったあ〜〜!!」
周りも気にせず
大声を上げるのも
サザエさんらしいと思います。

こうして無事
支払いを完了し、
車で帰ることが
できたのでした。

それはそうと、
サザエさんって
失敗の代名詞だなと。

自分の失敗を
テーマソングにされて
愉快愉快と何十年も
公共の電波で
歌い継がれている。

人は多くのことを
失敗から学びますし、
サザエさんを見ながら
「ああこんな失敗も
 あるんだなあ」と、
ホッとしたり
フフッと笑ってしまうことが
大人になった今でもあります。

財布を忘れた時だって
「ああ、サザエさん
 やっちゃったわ」
「サザエさん
 やっちゃいましたね」
なんて言えるおかげで
笑いにもできるわけで、
サザエさんってすごい。

サザエさんがいつまでも
日本人に愛される理由が
わかった気がしました。

でもさすがに
隣県で財布を
忘れたことに気づいたら
カツオ頼みでしょうね。

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